亜鉛めっきのほか、銀めっき、すずめっきなどの加工を行う、金属表面処理のスペシャリスト

search

03-3743-0216

平日 : 8:30~17:00 ※土日祝除く

phonelink_ring

 
HOME > 深田パーカライジング通信 > コラム > めっき学校 報告コラム 第9回~ 剥・離 ~

深田パーカライジング通信

めっき学校 報告コラム 第9回~ 剥・離 ~

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
めっき学校 報告コラム 第9回~ 剥・離 ~
あけましておめでとうございます。 深田パーカライジングのT.Yです。
去年の話になりますが、8月ごろにやった亜鉛クロメートめっきの実技で付けためっきが、めっき技術コンクールで金賞をもらいました!自分でも結構うまくついたなと思っていたので良かったです。
日ごろから会社のひとに「学校でいい成績を取ってこい!」と言われているので、ダメだったらこれで許してもらおうと思います。


めっきを付けていると、付けてはみたけど不めっきがでた。とか、間違えて違うめっきをつけちゃった。とか、古くなったからまた新しくめっきを付けたい。など一度付けためっきをやり直さないといけないときがあります。そのためにめっきを取ることを剥離といいます。
12月には剥離の講義があったので、今回はそれについて書いていこうと思います。


目的


剥離の目的は、もう一度めっきをやり直したい。という他にも、めっきを付けたい部分と付けたくない部分がある、廃棄物から高価な金属を回収したい、などもあります。
弊社でも、剥離しない部分にマスキング剤を塗って剥離のする、しないを分けたり、冶具に付いた銀をいったん剥離して回収したりしています。また回収はせずとも冶具にめっきが付いていくとだんだんと太くなってしまうので、それを剥離することも大切です。


方法


付いためっきを剥離するにはどうすればいいのでしょうか?最初に考えつくのは削って落とそう、だと思います。これも正解で、ヤスリやグラインダーで表面を削ってしまえば、確実にめっきを落とすことができます。しかし、手間がかかったり、形によっては奥まで届かないってこともあります。

なので弊社で剥離をするときは、薬品で溶かす方法を使っています。これなら細かいところまで手がとどかない、なんてこともないですし、薬品に入れて放っておけば自然に剥離されています。
ただ、塩酸や硝酸など金属を溶かす強い酸に入れておくと、元の材料まで溶かしてしまうので、うまくめっきだけを溶かすような特殊な薬品を使っています。
剥離剤は薬品メーカーから買っているので、具体的にどんな薬品が入っているのかはわかりませんがぼくが普段使っているものは酢酸っぽいにおいがする気がしますね。

その他にも電解研磨と同じように電気を流して溶かす方法や、めっきと素材の融点が違う場合は熱してめっき金属だけ溶かしてしまう方法もあるそうです。



ぼくはまだめっきをしていない頃は、めっきを剥離することまではほとんど考えていませんでしたが、めっきを付けている以上めっきを取る必要もあります。そのために専用の薬品が売っているなんてことも、この仕事をするまでは知りませんでした。
それと余談ですが、現場では剥離することを「ハクる」と言ったり「ハクった」とか「ハクっといて」なんて言ったりしていましたが、「剥離」って名詞なんですね。これを書きながら、なんでうまく変換できないんだ?って思いました。
それではまた次回に、
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問合せ

お問い合わせは、お電話、もしくはフォームからお寄せください。

03-3743-0216

03-3745-5271

平日 : 8:30~17:00 ※土日祝除く